実は医療用着圧ソックスも市販着圧ソックスもそれぞれ用途と特性があるの!これを知らないで選んでしまうと、望む結果が得られないということになってしまうのよ。
そこで、ここでは医療用着圧ソックスと市販着圧ソックスの違いと選び方を紹介していきます。
これを読んで自分にあった着圧ソックス選びの参考にしてみてください♪
医療用着圧ソックスの特徴とメリット・デメリット
医療用着圧ソックスの特徴
医療用着圧ソックスは一般的には医療用弾性ストッキングと呼ばれることの方が多いようです。
ふくらはぎの筋ポンプ機能を高めて、足の静脈の血流を改善してむくみの予防をする働きが期待できます。
むくみ予防・改善の対応として弾性包帯をゲートル巻きにするものがありますが、包帯をきつく巻かなければならないので手間が掛かります。医療用着圧ソックスは包帯をぐるぐる巻きにする必要がなく、履くだけで良いので手軽にできます。
医療用弾性ストッキングは足首にかかる着圧が最も強く、足首から上に上がるに従って徐々に着圧が弱くなっています。そのため、通常のソックスとは異なり足首の太さがサイズの基準となっています。
下肢静脈瘤予防・治療
弾性ストッキングは、足の血管がコブのように膨れてしまう下肢静脈瘤の予防・治療にも用いられます。
下肢静脈瘤とは足の静脈の逆流を防ぐ弁が正常に働かなくなり、血液が下へ戻り溜まってしまうことで起こります。溜まった血液で静脈がコブのようになったり、むくみやだるさなどの症状が起こります。
医療用着圧ソックスは、着圧でグイグイと強く足を圧迫して静脈の逆流を防ぐ効果が期待できます。
エコノミークラス症候群の予防
エコノミークラス症候群の予防にも医療用着圧ソックスは効果的です。
エコノミー症候群は足の静脈の血が流れにくくなって発症するため、着圧によって足の血流をサポートすることで症状の発生を防ぐことが期待できるのです。
医療用着圧ソックスのメリット
- 着圧が強い
医療用着圧ソックスは下肢静脈瘤治療やエコノミークラス症候群の予防、むくみ改善のために十分な着圧がかかるように作られています。膨らんでしまった静脈を正しい太さにしたり、足に溜まった血液を押し流すのですから、かなり強めな締め付けがあります。そのため、「少し締め付けが強いソックス」程度に思っていると苦しさを感じてしまうかもしれません。 - 着圧の強さが細かく分かれている
医療用着圧ソックスは、むくみや下肢静脈瘤の症状の程度に応じて着圧の強さが細かく分かれています。そのため、体の状態に合わせて最適な強さの弾性ストッキングを選ぶことができるようになるんです。
医療用着圧ソックスのデメリット
- 医師の指導なしに選べない
どんなソックスを履くかはできれば自分で決めたいですよね。でも、医療用着圧ソックスは体の状態、症状の具合に応じて着圧が細かく分かれています。着圧が強すぎるものを選べばさらに症状を悪化させてしまいかねません。逆に、着圧が弱すぎても症状の改善にはつながらず意味がありません。だから、どのソックスを履けばいいのか自己判断するべきではありません。医師の指導を受けて、自分の症状にあったものを選んでもらうようにしましょう。 - デザインがダサいものが多い
医療用に作られているので、どちらかというと実用一辺倒でデザインはそこまで考慮されていません。そのため、会社に医療用着圧ソックスを履いて行くのに抵抗のある方もいるようです。最近では多少デザインに気を使った医療用着圧ソックスも開発されていますが、それでも基本的にはオシャレとは言えないものが多いです。 - 価格が高い
医療用に作られているので、着用してしっかりと治療効果がないといけません。そのため、特別な製法で作られていたり、特別な素材で作られていたりするので、どうしても価格は上がってしまいます。
市販着圧ソックスの特徴とメリット・デメリット
市販の着圧ソックスは弾性ソックスと違って、医療目的では作られていません。下肢静脈瘤やエコノミークラス症候群対策で使うには着圧が弱いのです。
「立ち仕事が多くて疲れたなぁ」「むくみがキツイなぁ」というような日常生活での軽度のむくみをケアしたり、細見え効果や美脚サポートのために購入されるようです。
サイズも普通のソックスと同じように足の裏が基準となっています。また、就寝時用、オフィス用などシチュエーションに応じてどんなものを履くか選べるようになっています。
市販着圧ソックスのメリット
- 安く購入できる
市販着圧ソックスは一般のソックスと同じ扱いですので、医療用着圧ソックスと比べると価格は安いです。そのため、着圧ソックスを試してみたいという場合には市販のものから始めるのが良いでしょう。 - 自分の好みで選ぶことができる
一般のソックスと同じ扱いになるので、基本的に市販着圧ソックスは医師の指導を受けずに利用することができます。 - 普段使いできるおしゃれなデザインのものが多い
市販着圧ソックスは美脚を目指す美意識の高い女性に向けて作られたものも多くあります。そのため、日常生活の中で履いていても違和感のないオシャレなデザインのものが多いのです。
市販着圧ソックスのデメリット
- 着圧が弱めに作られている
市販着圧ソックスはあくまでも美脚ケアのために作られているものです。そのため、着圧は弱く、重症化したむくみや下肢静脈瘤の治療には不十分といわざるを得ません。もしも、市販着圧ソックスを利用しても思ったような結果が出ない場合には、医師に相談する必要があるかもしれません。 - 着圧があまり長くもたない
医療用着圧ソックスは半年利用しても着圧が落ちないものがほとんどです。しかし、市販着圧ソックスは医療用のものほど着圧は長持ちしません。
着圧ソックスは医療用と市販どっちがおすすめ?
医療用と市販の着圧ソックスのどちらがおすすめかはケースバイケースです。医療用弾性ストッキングを使ったほうがいい人もいれば、市販のもので十分という人もいます。
そこで、医療用と市販の着圧ソックスについて利用に適している場合をまとめてみました。参考にしてください。
医療用着圧ソックスがおすすめな人
- 足の筋力が弱い人
医療用着圧ソックスは低下してしまったふくらはぎの筋ポンプ機能をサポートするために利用するものです。そのため、筋肉の力が衰えてしまった高齢者や筋力が少ない女性が着用を勧められることが多いようです。 - 下肢静脈瘤の診断を受けた人
- 病気などでむくみが重症化している人
医療用着圧ソックスで血管を圧迫して血流の停滞を治療する圧迫療法は、重度のむくみや下肢静脈瘤の医薬品を使わない治療法として有効です。 - エコノミークラス症候群発症の恐れがある人
災害の被災地や長時間の飛行機旅行などエコノミークラス症候群が発症しやす状況でも、医療用着圧ソックスがあると安心できそうです。
市販着圧ソックスがおすすめな人
- 足痩せ、美脚を目指している人
着圧による引き締め効果で足が細くみえ、メリハリのあるラインになるので、雑誌やネットなどでは人気商品として取り上げられています。 - むくみが気になる人
市販着圧ソックスの軽いむくみでも利用できます。病気というわけではないけれども、立ち仕事が多くてむくみがキツいと悩まれる方が市販着圧ソックスを利用しているようです。
医療用弾性ソックスの楽天通販ランキングTOP5
① ベノサン7000
医療用着圧ソックスで最も信頼されているブランドがスイスのベノサン社です。
多くの医療用着圧ソックスを開発している会社ですが、その中でも最も人気があるのがベノサン7000です。
高い伸縮性と強度を持つ繊維のタクテル、ライクラ、そして発熱保温素材のシークラを生地に使っています。そのため、むくみ改善だけではなく、むくみからくる冷え症対策効果も期待できます。
② ベノサン5000
ベノサン7000の前身モデルのベノサン5000もいまだに根強い人気があります。
着圧自体はベノサン7000と変わりないのですが、使用素材が7000よりもタクテルがやや少なめ(40%)でライクラが多め(30%)となっているため、着心地に差があるかもしれません。
③ ミューリキュット
国産メーカーが製造している医療用着圧ソックスで人気なのが、ミューリキュットです。
ヒアルロン酸を生地に配合するなど、医療用でありながら着圧効果以外に美脚効果を前面に打ち出しています。
また、抗菌・防臭加工もしっかりされているので、長時間履き続けても安心です。
④ ベノフレックス
フランスのチュアンヌ社が製造しているベノフレックスが最近注目を集めています。
ファッション性がない医療着圧ソックスが多い中、フランスの会社ならではのオシャレなデザインが人気です。
また、化学繊維を使うことの多い着圧ソックスには珍しく、コットンを中心に生地を作っているので肌への刺激が少なく優しい履き心地になっています。
⑤ ベノサン6000
ベノサン社製の医療用着圧ソックスの中で初心者用と位置付けられているのが、ベノサン6000です。
初心者用だからといって着圧が弱いわけではなく、ベノサン7000やベノサン5000と変わりありません。
ただ、他の2つのモデルで使われているタクテルやライクラがベノサン6000では使われておらず、ナイロン中心に作られています。そのため、履き心地としては通常のソックスに近いかもしれません。
まとめ
医療用着圧ソックスと市販着圧ソックスの違いについてまとめてみました。
医療用着圧ソックスは下肢静脈瘤や重度のむくみの本格的な治療に使われるものです。そのため、着圧が強くなるように設計されています。
そして、市販着圧ソックスはむくみケアや足やせに使われるもので、ドラッグストアや量販店でも手に入れることができます。
店頭で気軽に買える分、医療用弾性ストッキングよりも着圧は弱めです。
どちらの着圧ソックスを選ぶかは、用途に応じてあなた自身の体の状態を考慮しながら考えましょう。
そこで、着圧ソックスの特集記事を用意しているので、まずはこちらをチェックしてみてください♪
医療用の方が効果はありそうだけど、逆に考えなしに医療用を使うのはなんだかコワい・・・。